ゆうゆう素敵に暮らすヒントをお届けする、くつろぎ空間クリエイターの伊藤寛子です。
ゴミ屋敷だから・・・とおっしゃるお客様の家に行くと、私から見たら全然そんなレベルではないお宅でした。
いろいろお悩みを聞いていくと、服が溢れているとか、荷物部屋ができてしまっているとか、お困りのことは多々ありました。
でも、片づけてスッキリしたいというご希望よりも、カラボの上に並べられた大切にされているキャラクター小物などをきれいに飾りたいということに話が進んでいきました。
ただ、壁には傷をつけたくないそうで、お客様自身でもどんなふうな棚を作ろうか?、作るための材料をどう調達しようか?、いろいろ思いを巡らせてはいるけれどなかなか行動に移すまでには至らないという様子でした。
そう考えて、片づけの風穴を開けるのはここからだと思い、壁を傷つけない方法の飾り棚を安く、安全に作る方法を提案してきました。
お客様自身もDIYをするのが好きで、材料が手に入れば自分でできると(経費節約の意味もあって)おっしゃるけれど、「作るのは任せてね。その代わり棚が置けるように他のものをまず片づけてくださいね。」と宿題を出しました。
初回のヒアリングと提案書提出と2回伺ったのですが、その中でいくつかこの家(マンション)への不満が出てきました。
お客様は新築で入居の時に開き戸を引き戸に変えてもらう、仏壇置き場を作ってもらうなど、変更したところがありました。また、変更を頼んだけれどできないと言われたところもあったそうです。
引き戸にしたために移設したスイッチの位置が使いにくくて困っていること、調理台の高さが高くて(85㎝が小柄なお客様には高すぎて)
床にスノコを敷いているなど、どうも住みながら不満を抱えている様子でした。
いろいろなお宅に伺って思うことは、家を好きになってほしい、そうすれば家をきれいにしようと思うようになり、結果片づく。片づいていないのは、家に不満がある場合が多いということです。
だからといって、すぐに簡単にリフォームするわけにはいかないですよね。そこで有効なのは家具配置を変えること。
今回もモノの整理と並行して家具配置を変えることに。そして、お客様のご希望を叶えて、キャラクターの飾り棚を作ります。この家に越してきてよかったと思えることを1つでも2つでも増やしていくのです。
1階なので南側にはかなり広いテラスがありました。近隣からは覗かれないようになっているし、日当たりもよいので、家庭菜園、花壇、お茶コーナーなどいろいろ活用できそうです。
片づかない本当の理由は、家を好きになれないこと。そう思うお宅でした。好きになってもらうよう、今回もがんばります。